歯根嚢胞顛末記

人生初、歯根嚢胞に罹患したのでその記録。 

歯が痛い

2013年11月3日、ご飯を食べると左下の奥歯(奥から二つ目)がなんか痛い。虫歯の痛みとは違う、異質な痛み。物を噛むとずーんと痛むが、歯が痛いのか歯茎が痛いのかがよくわからない。そんな感じで長い治療生活がスタートした。

 

病院へ行く

近所の歯科医へ。1~2年おきに検査を受けているが、直近の検査でも異常なしだった。このクリニックで歯石除去と歯磨き指導を受けて以来、非常に調子が良くなったことから信頼を置いている。

 

診断

医師に状況と痛い場所を伝えると、あー、という表情とともに歯根嚢胞であろうと告げられる。かなりポピュラーな疾病であることと、しかし治療には長期間かかることを告げられてがっくり。

 

歯根嚢胞とは

虫歯が進行し根っこまで進んでしまうと、いわゆる「神経を取る」、抜髄という処置がなされる。抜髄するとその歯の根に薬剤を充てんし封止し、銀歯などのクラウンを乗せる処置をする。その歯の根っこ部分(根管)にばい菌が入り炎症を起こして膿がたまるのが歯根嚢胞であり、被せものを取っ払って治療するほかない。ばい菌が入るのは、被せものシールが不十分だったり、長い時間がたって唾液が侵入するのが原因らしい。自分の場合、小学生の時に治療し10年20年レベル経過しており、治療そのものがNGだったとまでは言い切れないかな。

 

治療

被せものを外し、歯根にリーマーという器具を通し清掃、薬を入れて消毒しまずは炎症を抑える。被せものをとり圧迫がなくなると痛みも感じなくなったが、歯根が貫通しないとのことでその日は終わり。痛みがなくなったこともあり、被せものがなくなって気持ち悪いなぁということはあったが、痛みもなくたいしたことないと楽観視していた。

 

激痛

治療二日目、いろいろ触られてもすでに神経を取った歯なので痛みもなくリラックス。しかし、リーマーが貫通したとき、何かが起きた。明らかに何かが体に入ってきた感じ・・・・この治療中、初めて感じる痛み。。。。。しかも家に帰ったらどんどん疼くような痛みが酷くなってしまった。貰った痛み止めはボルタレン、ほぼ最強の痛み止めである。飲むと多少マシになるのだが、3時間くらいしか効かない。痛みで眠れぬ夜を過ごす羽目になった。

 

気長に

痛みは二日ほどで我慢できるほどになった。鏡を見るとチョンと小さな穴が開いている。特にフタはしないでそのままである。病院に行くときれいに洗われ、消毒しリーマーでぐりぐりされてすぐに終わる。これを週一ペースで12月中旬まで行った。本当長いな・・・・・ここまで1ヶ月半である。

12月下旬になると、仮蓋という名目でフタが被せられる。痛みが再発するようであれば、まだ患部から膿やガスが出てるから、ということだったが特に問題もなく、歯根を薬剤とともに封止する処置が行われた。

 

治療完了

 年末の最終治療時に土台部分の型取り、年が明けたらそれを被せて最終的な被せものの型取り。2014年1月9日にそのクラウンを取り付け、治療は終了となった。
初診が2013年11月4日なのでほぼ二カ月、最初と最後は週2回、あとは週1回のペースで通院治療を行った。クラウン取り付け直後はなんだか違和感もあり、噛むとなんだか痛いような気もして不安になったが、数日するとそれもなくなりしっかり噛めるようになった。

 

歯根嚢胞は予防できるか?

この疾患は過去に治療し抜髄した部位に好発する。私自身、一般的な症例だったと思うが、実際に症状(痛み)が出てくるまで自覚することが難しいし、自覚したからといって治療が簡単に済むわけでもない。身も蓋もないのだが、抜髄するような酷い虫歯にならないようにするしかないのではないだろうか。子供のころ治療した歯が大人になってから発症するのだ。当時の自分に話しかけられるのであれば「歯磨きしろよ!」といいたいところだが無理な相談。

 

治療がうまくいかないと?

抜歯して入歯、お金があればインプラントコースである。私は今回比較的うまく治療できたと思うが、ネットで検索すると難渋している人も結構いるようだ。歯は大事にしよう!

抜随した歯は、死んだ歯であり粘りがなく脆くなっている。再度銀歯を被せる当たり面を削る場合、残ってる歯が少ないと問題になりそうな話を医師から聞いた。幸い当方は「まだいけるよ」というレベルの残存状況だったようだ。

 

国内歯科医療における議論

J-OPEN大激論
http://www2.ha-channel-88.com/soudann/soudann-00006495.html

私はすべて健康保険での治療であり、根管解放した状態で経過を観察し、ラバーダムなしで封止を行った。上記は非常に興味深いが、このような相談ができるクリニックと医師、自費での治療ができる経済力が必要だ。

 

その後の経過

2017年5月現在、再発なし。

2,020年3月現在、再発なし。

 

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  • 発売日: 2013/10/26
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品