ANAのクレーム返信に見るおもてなしのお手本

昨日、以下のような悲しみを書いた。

gasguzzler.hatenablog.com

 

たまにしか飛行機に乗らないし、選べるときはジェットスターだし、ロイヤルカスタマーぶる気持ちは一切ない。しかしいいたいことはいっとかんとなーと思い、インターネット議決権行使で剰余金処分以外の議案に""を入れた後、ANAのサイトから「もう少し株主優待の座席枠が欲しいです!」と要望を出して寝た。*1

今日仕事から帰ると"ご意見・ご要望デスク"から返信があった。仕事早い。

この度は、2016年6月1日ご搭乗分より、制度を変更致しました、
弊社株主優待制度につきまして、株主優待運賃用にご提供する座席数に
制限が設定され、ご予約の際にご予約が出来ないことが多く、
ご不便をお掛けしていることから、株主様の優待の意味が少なく感じられる
とのお声を頂戴し、誠に心苦しく存じます。

ここ最近の働き方改革とか生産性の向上といったお題から、客の苦情にどう対処するかという話題も多く見る。相手の言ったことをオウム返ししながら対応するのはクレーム対応のテクニックとしてよく目にする。

今回ANAから頂いた返信は、苦情対応の王道、よくいえばお手本、悪くいえばテンプレートである。赤字部分は私が改善できないかと提起した部分をコピペ、要約した内容になっており、オウム返しテクニックが忠実に再現されている。

さすが別会社でノウハウ売ってるだけはあるよね。

www.abc.jp

ネットでは悪質クレーマー撃退の手法として語られることが多いオウム返しだが、実は企業における業績、成果面談のテクニックでもある。あー、会社でロールプレイさせられたわ。

相手に話を聞いてもらっている、寄り添っている、という感覚を与える手法なのだろう。そう認知しながら読む返信は感心すべきなのか味気ないのかよーわからないなと思う夜であった。

*1:本当は株主総会に行ってみて質問してみたいのだがわざわざ平日に東京まで行くのは辛い。