コペン(LA400K)を14インチへインチダウンする

コペン乗り心地が悪い 悪すぎる

コペンに乗り始める前から半ば分かっていたこと、また乗り始めてから確信したことは乗り心地が最悪であるということだ。
現行コペンはグレードに関わらず165/50R16、ブリヂストンのPOTENZA RE050Aが標準装着される。これは明確にスポーツ志向のハイグリップタイヤ。ステアリングを切った時の初期応答は速く、切った方向に強く引っ張られる。軽ターボ程度なら滑る気がしないくらいのグリップがある。
しかし、その代償は乗り心地に出ている。うねったりデコボコした路面では、50偏平の薄いタイヤではクッション性がほとんどない。突き上げられ揺さぶられ衝撃がボディに直接伝わる。ドラレコは加速Gを検出しっぱなしでイベント録画がお祭り状態だ。
ガンッ!
ドカッ!
バキッ!
このような衝撃を常に受け続けると、ボディにもダメージがありそうだ。段差を避けるため運転中も路面が気になる。これでは運転が楽しめず、同乗者も乗り心地の悪さに不満を感じるだろう。

早々に見切りをつける

純正タイヤで小旅行に行きトータルで1000km走った後、16インチホイールと50偏平タイヤでは無理だと結論付けた。そこでインチダウンを決意。純正ホイールのままタイヤをコンフォートタイプに変えることも考えたが、根本的にタイヤのハイトが薄すぎる。POTENZAよりはマシになるかもしれないが中途半端な改善では意味がない。思い切って14インチにインチダウンする。14インチにインチダウンする例は多く、特にスタッドレスタイヤの場合が多いが、サマータイヤでの事例もあり、乗り心地が明らかに改善している。これは期待できる。

タイヤ・ホイール選び

ホイールは目立つデザインではなく、クラシカルなイメージのものが良い。ホイールを目立たせたいワケじゃない。MINILITEを探したが新品は見つからず、ヤフオクでも状態の良いものはなかった。昔のダイハツ車に採用されていたので純正部品として入手可能かもしれないが、エグい価格になるだろう。最終的に似た雰囲気のホットスタッフのララパームカップ2を選んだ。

参考にしたブログではブリヂストン製と記載されているが、ブリヂストンのページにも戦略的提携が記載されており、他社製ホイールをブリヂストン販路(カタログに載っている)で販売しているようだ。

タイヤサイズは165/65R14で外形は1ミリの差でほぼ同径である。しかしこのサイズにはスポーツタイヤはない。ハイグレードタイヤもなく、エコタイヤばかりである。乗り心地やドライブリップもある程度は考慮したいが選択肢は限られる。結局、最もマシと思われるダンロップのルマンV+を選んだ。ルマンは昔はブリヂストンPlayzのような位置づけだったように思うが、現在はより低燃費、低騒音のエコタイヤになっているようだ。しかし他のエコタイヤよりはマシと判断した。

軽量化になる?

タイヤホイールの重量は、純正BBS鍛造ホイールとブリヂストンのPOTENZA RE050Aが12.5kg、ホットスタッフのララパームカップ2 14インチにダンロップのルマンV+を組み合わせた場合は10.5kgとなり、その差は2kgだった。タイヤ4本で合計8kgの軽量化が達成された。タイヤ屋の話によれば、純正のBBSも軽い方だが、さらに軽量化が図られた。

純正BBS鍛造16インチ+BS POTENZA RE050A

ホットスタッフ ララパームカップ2+ダンロップ ルマンV+

 

いざ交換

いざホイール交換

純正16インチホイール

ぽってり ルマンV+

なんだか可愛らしくなったコペン

なおBBS鍛造ではない素の16インチはもっと重く、ネット検索で調べる限り14Kg以上あるようだ。そこからだと少なくとも14キロくらいの軽量化になるだろう。

備忘録:ホイール換装計画|コペロー@LA400Kのブログ|コペロー@LA400K のページ - みんカラ

鍛造ってどのくらい軽いの?TE37 KCR を コペン セロ に装着! | 鈴鹿店 | 店舗ブログ | タイヤ&ホイールの専門店「クラフト」

交換した結果

乗り心地は劇的に改善された。これはもう別のクルマだ。ガンッ!、ドカッ!、バキッ!という衝撃はなくなり、荒れた路面や段差でも、タイヤが衝撃を吸収している感触が明らかだ。タイヤが受け止め、サスペンションが動き、ボディが揺れる。インチダウン前は瞬間的にダイレクトな衝撃を感じたが、インチダウン後はタイヤとサスペンションが衝撃を吸収し、最後にボディが揺れるような挙動になった。また、ステアリングや体に伝わる感触も滑らかになった。

ドラレコイベント録画の変化

どのくらい改善されたかを定量的に説明するのはなかなか難しいが、ドラレコのイベント録画動作にわかりやすく差が出たので紹介する。
ドラレコはケンウッドのDRV-350Cで、一定の加速度がかかるとイベント録画される。

取扱説明書より引用

純正タイヤホイールだとデフォルト(加速度1.5G、6段階中の4)で四六時中ピコンピコン検知しまくりでうるさいし使い物にならなかった。感度設定を6段階中の2(加速度2.5G)に落としていたが、インチダウン後は感度設定をデフォルト(加速度1.5G、6段階中の4)に戻してもイベント検知しっぱなしでアラーム音が鳴りっぱなしということはなくなった(荒れまくった道ではそれなりに検知する)。

ドラレコイベント録画 設定値4(初期値)で誤検知しなくなった

グリップ

グリップは低下したと思われるが、山道での激しい運転をしなければ十分なグリップがある。ステアリングの初期応答は普通の車並みになり、街乗りや郊外ドライブにはむしろ疲れないと思う。純正サイズPOTENZAは路面の状態に敏感だったが、交換後のタイヤは直進安定性が向上し安定している(ダルになったともいえるがナーバスよりはよい)

静粛性

タイヤのパターンノイズやロードノイズが明らかに減少した。オープン状態で走行すると、エンジン音やオーディオの音が以前よりもクリアに聞こえるようになった。これまでタイヤノイズが大きかったことがよくわかる。

燃費

燃費はまだ不明だが、コースティングの感触から改善される可能性がある。交換前の旅行では400km走行し、燃費は22.4km/Lだった。今後確認したい。

その他の変化

機械式駐車場へ駐車しているが、車庫入れがやりやすくなった。関係あるのかと思われそうだが、段差を乗り越えるのがスムーズになった。以前はタイヤが固く変形しなかったのが、柔らかく段差を乗り越えてくれるのでクラッチ操作に気を遣わなくてもスルスルと車庫入れが完了する。不思議な感じである。

総評

大成功。
オープンエアモータリングを快適に、という意味では明らかに14インチが正義だと断言する。
ダイハツは全車を16インチ仕様にするのではなく、メーカーオプションで14インチのミニライトを選択できるようにすべきである。GRスポーツやローブなどスポーツイメージのグレードでは16インチでもいいかもしれないが、セロのようなグレードでは14インチホイールがより似合うし圧倒的に実用性が高い。

(番外)大径ホイール+低偏平タイヤの功罪

色々参考になるサイトもあったが、理詰めで大径ホイール+低偏平タイヤのデメリットを説明する情報源は多くはない。ただ、以下を読めば十分じゃないか?元トヨタの多田さんだよ?

ホイールが大きくていいことなんて、ひとつもありません(笑)。

www.webcg.net